薬剤師の仕事
薬剤師というのは名前の通り、薬に関するスペシャリストです。
怪我や病気を治すための薬や、予防のための薬を開発したり、調合したりすることが仕事になります。
>>薬剤師ってどんなお仕事ですか?
一般的には薬剤師といえば薬局で薬の調合をして渡している人がイメージされます。
医師の処方した薬を用意して正しい分量で渡すことは決して簡単なことではなく、アレルギーの有無や薬の効きの良し悪しを確認して、適切な薬であるのかを確認することが必要です。
万が一薬の取り違えや容量を誤るようなことがあれば人の命を奪う可能性もある仕事です。
そのため、薬の調剤というのはとても神経を使う仕事であり、正確に細かなことまで確認する性格の人が向いているといえます。
また、薬剤師になったからといって皆が調剤薬局で働くわけではありません。
中にはドラッグストアで働いている人もいますし病院で勤務して入院患者の薬の調剤を行なっている人もいます。
他にも製薬会社に勤務して薬の研究開発をしていたり、薬の営業をしているという人もいます。
昔は国家資格であるために、薬剤師になれば一生困ることがないと言われていました。
しかし、近年では医療現場で電子カルテや処方箋が用いられるようになり薬剤師の人員が少なくて済むようになってきました。
また、規制緩和の流れで薬局以外の場所でも薬が販売することができることも増えているために、薬剤師の正規雇用の数がどんどんと減っているのです。
そのため、最近では薬剤師として働く際に調剤薬局以外で働く人も増えていますし、薬剤師以外にも資格を取得する人も増えています。
資格を取得すれば一生活用することができますが、少しでも希望する職種や待遇を望むならば、きちんと努力することも求められているのです。
薬剤師になるために
薬剤師になるには医学部の薬学科や薬科大学といった薬学を学ぶことができる大学で6年間学んで薬剤師の国家試験に合格することが必要です。
国家試験は毎年3月に2日間の日程で行われます。
試験の合格率は60パーセントから80パーセントであるために、一見簡単そうに思われますが、決して簡単ではありません。
試験の内容は「物理・化学・生物」「薬理」「薬剤」「衛生」「実務」「病態・薬物治療」「法規・制度・倫理」の7領域というとても幅広いものであるために、満遍なく知識を身につける必要があるためです。
また、学校の授業だけ受けていれば良いわけではなくきちんと国家試験に向けての対策も必要です。
年に一度しか試験がありませんし、不合格となると薬剤師として働くことができません。
そのため、人によっては決まっていた就職先への就職ができず内定取り消しとなってしまうこともあります。
国家試験浪人となると、1年間試験対策をする必要がありますし、人によってはアルバイトをしたり働いたりしながら再度試験勉強が必要となります。
そういった状況になるとモチベーション維持が難しく浪人者の翌年の合格率は決して高くありません。
そういった観点からも浪人せずにストレートに合格することが望まれます。